SPONSORS

K2ジャパン ASEVEN DEATH LABEL audry jones roward

編集を終えて ~ その1 ~

POSTED IN BLOG 2010.08.10

こんなに自分を追い込んだことはなかった。
日々、映像ディレクターとして多くの映像作品に携わってきて、
常に変わらぬモチベーションで、
人に喜びや感動を与えられる作品創りを全力でしてきたつもりだった。
でも、「GiRL」はそれらとは比にならないモチベーションと力が必要だった。


いわゆるスノーボードブームであった90年代半ばに
友達の誘いで渋々始めたスノーボード。
でもその魅力にあっさりハマった。
そして、そのスノーボードが映像の魅力を教えてくれた。
映像の世界で生きていく道を示してくれた。


ドップリと映像業界に染まり、
スノーボードも撮影以外では山に行かなくなってしまっていた。
それでも映像の魅力を教えてくれたスノーボードの魅力、
その根源となるものだけは忘れなかった。


それは「非現実感覚」の体感。


日常の、都会の雑踏に揉まれた生活。
そことは違う世界。
白くて、美しく、新鮮な空気。
高速でカービングターンする気持ち良さ。
日常ではありえない、キッカーでの浮遊感。
人工物を擦る独特な気持ち良さ。
森の音が聞こえるツリーラン。
スプレーを巻き上げながら自然の素晴らしさを感じるパウダー。
セッピやクリフから落ちる無重力感覚。


すべては日常では得られない「非現実感覚」の体感。


それを映像で表現したいとずっと思っていた。
でも、映像業界に入っていけば行く程、
スノーボード業界とは遠くなっていくようだった。
自分の映像スキルが上がっても、スノーボードとは遠くなる。
そして、DVDコンテンツという分野の状況は悪化していく一方でもあった。
これらのジレンマに苦しめられていた。


そんなときにプロデューサー田中幸が声をかけてくれた。
スノーボードにかける強い思いに心が折れた。
そして、自分と映像に対するこだわりや画作りが似ているフィルマーと出会った。


この3人で全く新しいプロジェクト「GiRL」が始まった。


(〜その2に続く)

ツイートツイート